転職のリアル:先崎守さん(35歳)のケースから:困難な経験からの学び

先崎守さんのキャリア面談をさせていただいて、転職のリアルについてむしろこちらの方が沢山教えてもらった気がします。

物腰が柔らかく穏やかで、一見苦労とは無縁の方なのかと思いました。しかし、お話を伺ってみると先崎さんなりの苦労から学びとったプロセスが、今日のポジションを獲得する背景にあることがわかりました、その経験からの学びを辿ってみたいと思います。

大学時代の就活が、就職氷河期であったこと。

決してラクな就活ではなかったことでしょう。100社、数か月かけてトライされました。トライ&エラーという言葉がありますが、先崎さんは「トライ&メジャー」されました。資格取得された日商簿記2級、3級を活かせる経理部門での新卒採用のチャンスが少ないとみると、20社くらいで方針転換され、文科系なのにIT系の分野に舵を切りました。

大学時代、「学習の習慣をつけてスキルを身に着ける」という成功体験を得て、それは就活の時にも活かされました。未知の分野であっても興味ある分野で、学びながら道を切り開いていこうという気概をもって就活に臨まれたのでしょう。システムエンジニアの世界は、自分の今できることから限定的に選択したのではなくて、学んで自分の可能性を広げていこうという自分の可能性にかけたといえるでしょう。

それにしても100社。

さまざまな経験、それも沢山の不採用の経験を経て、そこからの学びも得て最後の内定を獲得するまでに、どれほどの忍耐と我慢をされたのかなあと想像します。

決して楽しい経験ではなかったことは想像に難くありません。しかしそこでメジャー計測)して、次々とトライをし続けたのでしょう。

そうやって手に入れた最初のシステム開発の会社でしたが、何度かの壁にぶちあたり、その過程で、スキルのアンマッチを克服するために、一ヶ月自費で外部スクールで学ばれました

仕事はわかっていることをするのではなく、わからないことでもするのが仕事だ。学びながら仕事するのがプロだ。そういうことでしょうか。今話題のリスキリングを、自ら必要を感じてなさいました。

6年3ヶ月の期間、最初の会社でがんばってこられました。就職氷河期で苦労されやっと手に入れたポジションを、そうそう簡単に転職という形で手放さなかった先崎さんがいます。そして6年以上のシステムエンジニアとしての経験を買われて最初の転職をされました。アウェイ(客先常駐)からホーム(IT部門勤務)へと、働き方のチェンジをされました。

時代の急速な変化、そしてコロナ禍を経験されました。

その間、期待とは異なった働き方となり、また会社の業績も厳しいものとなり、二度目の転職をされました。

そしてたどり着いた今の職場で、ほぼ希望に即した働き方を手に入れた先崎さんがいます。

自ら、周到に準備して二度目の転職を決められたように感じました。

「週5の勤務に戻れました」という言葉に、働くことへの先崎さんなりの深い思いが感じられました。

これからの先崎さんは、今の会社で目の前の仕事に真剣に取り組んで、周囲からの信頼を獲得したいと話されました。

これから、自分の守備範囲を少しずつ広げていかれる先崎さん、人間の幅を広げていこうとされる先崎さんが、そこにいるように感じられます。

困難な状況からも学びのチカラを信じる先崎さんならば、きっと望むべき未来へと、辛抱強く、一歩一歩近づいていかれることと思います。

これからの健闘を祈りたいと思います!

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この記事を書いた人

大前 毅のアバター 大前 毅 国家資格キャリアコンサルタント
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