YouTubeで面白い動画をみつけました。
How to know your life purpose in 5 minutes | Adam Leipzig
つまり「5分であなたの人生の目的を知る方法」です。
「5分で」という言葉に、やはり惹きつけられますね。
「人生の目的」という言葉には、哲学的な響きもあります。
TEDでスピーチをしたのはAdam Leipzig(アダム・ライプツィヒ)氏。ディズニーの元エグゼクティブとして映画「いまを生きる」(1989)等に関わるなど、主に映画業界でキャリアを積んでこられた方です。Wikipediaによると、カリフォルニア大学バークレー校ハース・スクール・オブ・ビジネスのMBAおよびエグゼクティブ教育プログラムで講義を行っているそうです。
私は全く別の目的でTEDのYouTube動画を検索していました。その時にこの動画が私の視界に入り、全く偶然に観ることになりました。僅か10分位の動画です。とても面白かったので、ご紹介したいと思います。
スピーチは、ライプツィヒさんの大学卒業25年目の同窓会パーティーの話からはじまります。
友人たちと話していた彼は、驚くべき発見をしました。彼らの80%が不幸せな人生を 送っていると言うのです。「自分は人生を無駄にしてもう半分過ぎてしまった」とか「一体自分の人生は何なんだろう」とか語るのだそうです。
名門イェール大学を卒業し、経済的にも裕福で 権力のある地位にいる人たちです。それなのに彼らの80%は 自分の人生は不幸だというのです。
それでは、幸せだという残りの20%は どんな人たちなんでしょう?
20%にあたる 幸せな人たちと話していて分かったこととは、彼らは各々人生の目的を持っていることを知りました。彼らは5つのことを 知っているというのです。
1)自分は何者か?
2)自分の仕事は何か?
3)誰のために働いているか?
4)その相手は何を望み あるいは必要としているか?
5)相手はそこから何を得るか?その結果 相手はどう変わるのか?
ここから、ライプツィヒさんのプレゼンテクニックが冴えわたります。
「今すぐ人生の目的を知ることだってできます。5分間で 人生の目的を お知りになりたいですか?」
聴衆を挑発していきます。
「もしあなたも私たちと同類なら自分の人生の目的を長い間探し続け、不安になっていたことでしょう。本や雑誌、ワークショップやセミナーもあるんですよ。事実 Amazonでは 15万1928冊の本が人生の目的を知る方法を 述べています。(笑)なかには全生涯をかけて人生の目的を探し求める人もいます。よく考えられていない人生など 生きる意味がないことには皆賛成でしょう。でも探し続けるだけで終わるなら生きているとは言えません。(笑)では人生の目的を今から 一緒に見つけましょう」と。
自分は何者で、
仕事は何で、
誰のために働いていて、
相手は何を望み、必要としているのか 。
その結果 相手はどう変わるのか。
「皆さん 5つ数えたら ご自分の名前を叫びましょう」。
今のが「自分は何者か」です。
次に「自分の仕事は何か?あなたが好きなことは何ですか?」
「好きなことは何ですか?」
絞りこんでください。たった今 そして1つだけ。他人に教える資格が自分にあると 堂々と思えるものは何ですか?
「あなたの仕事は何ですか?」。そう、それがあなたの仕事です。
では 「誰のためにするのか?考えましょう 」
「誰のために? 」
「相手は何を望み、必要としていますか?」
「あなたの持つ何を望み、必要としていますか?」
彼らが訪ねてきたとき あなたはこれを与えられるんです。「彼らは何を望み、必要としていますか?」 1、2語で。
これが5つのステップで最良のものです。
「相手はどう変わりますか?それを与えた結果、相手はどう変わりますか?」
ではこれを1つの文章にします。
1)あなたは何者?
(観客の返事)
2)あなたの仕事は?
(観客の返事)
3)誰のために働いていますか?
(観客の返事)
4)相手は何を望み 必要としていますか?
(観客の返事)
5)相手はその結果 どう変わりますか?
(観客の返事)
『素晴らしい。今したことは、イェール大学に通った人たちが 25年かかっても見出せなかったことです。
「さてこの方式で考えると、なぜこんなに有効なのでしょう?
それは この5つのステップは 自分の人生の目的を知るために知っておくべきことですが、そのうち2つは自分のことで他の3つは他人のことなんです。
相手がどういう人たちで、何を望み必要としているか?
その結果、彼らがどう変わるか?
この方式はあなたの目を外に向けます。
私が会った幸せな人たちは皆、外向きでした。内向きではなかったんです。
彼らは誰のために働いているか、その人たちが何を必要としていて結果的にどう変わるかも、明確に知っていました」
もう皆さん直観でお気づきかもしれませんが
最も成功する人物はどんな分野でも、自分のしてもらうことではなく、人のために働くことに焦点があるのです。
幸せな人は必ず他人の幸せを考えるようにしており、世話をしたり保護したりして他人に快い気分になってもらおうとします。
他の人を幸せにしてあげると、自分たちの方もまた気にかけてもらえるものです。
皆さんが優秀だったのでボーナスタイムも少しあります(笑)
人と初めて会ったときに起きる最も難しいことの1つはこういう質問をされることです
「それであなたのお仕事は?」
そんな質問を尋ねられたらこうするんです。
さっき叫んだ最後のことをそのまま言うんです。あなたの仕事がいかに相手を変えるのかを。
「子供に素敵な夢を与えています」とか。
これは人生の目的が 「子供のための本を書いて子供たちを眠りにつかせ 素敵な夢を見せること」の場合です。
あるいは「人々が最高の自分でいられるよう手助けしているんです」
人生の目的が「手頃な服を求めている男女の衣服をデザインして最高の自分にしてあげる」の場合です。
「人々が世界を舞台にした最高の仕事に就くお手伝いをしているんです」と言う場合、あなたの人生の目的はこうですね。
「起業家や創造性豊かな人を育てて、彼らが思い切って世界を舞台にした最高の仕事に 就けるようにする」
そうしたら、あなたが先程言った ほんのわずかな断片が端的な自己紹介になります。そして いつもこれが 会話の端緒になるでしょう。なぜなら先程の話を聴いた人は、こう尋ねなければならないからです。
「どうやって子供に 素晴らしい夢を見せるのですか?」
「どうやって人々が最高の自分を 感じられるようにするのですか?」
「世界を舞台にした最高の仕事になんて本当に就けるのでしょうか?」
そうしたら彼らに教えてあげましょう。
あなたの人生の目的を 教えてあげたらいいんです』
翻訳: Naoko Fujii 校正: Masaki Yanagishita
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なかなか深いお話だと思いませんか?
言葉のチカラをまざまざと感じさせるスピーチでした。ユーモアあり、少しゆるい感じがまた良くて。
仕事の本質を、このスピーチは示唆しています。
もちろん「人生の目的」も。
あなたの「人生の目的」は何ですか?
そう問いかけてみたくなる自分がいます。