どんな人生をあなたは望みますか?:これからの人生を映画にしてみる

あなたはどのような人生を望んでいますか?」ーそんな問いかけをされたことはありますか?

キャリアカウンセリングにおいて、私は今までその問いかけをクライエントにしたことはありませんでした。

「どんな仕事に就きたいとお考えですか?」とか「今までどんなキャリアを歩んでこられましたか?」という問いかけは数えきれない程してきました。

あなたの望む人生について伺うこと。おそらくとても大切な問いかけを、今度は試してみたいと思います。

この問いかけによって、クライエントの価値観についていろいろなヒントが得られると思います。もっといえば、クライエントの死生観についても、本人ですらまだ気づいていないことを知れる可能性があります。

映画や小説、演劇でも音楽でも、はじまりがあって終わりがあります。はじまりから終わりまで、作品内には時間が流れています。その中でドラマは動きます。

一般的には「起承転結」や雅楽や能楽の「序破急」のように、物語にはいろいろな形式が与えられています。その形式があることによって、私たち観客は安心して物語を楽しむことができます。

もしも断片的な映像や動き、音響、言葉が集積された物語があったとしたら、自分が安心して鑑賞できるかどうかわかりません。作品次第でしょうが、作者の独善的な作為を感じてしまう可能性が高いように思います。

さて、ここで、自分のこれからの人生を映画にしてみる・・・そんな想像をしてみましょう。

映画ですから90分くらいの上映時間にしましょう。普通の劇場映画の長さです。

はじまりは、どの場面から始めますか?

起承転結があって、最終的にはラストシーンで終わります。

ラストシーンは、できるならば幸福な結末でありたいものです。

はじまりがどんなに厳しいものであっても、やはりハッピーエンドを目指して構想を練りたいところですね。

なぜなら、つくるのも自分で、観るのも自分ですから。90分を観ることによって明日の活力につながるような映画にしたいものです。もしそうでなければ、つくる意味も鑑賞する意味も見いだせないでしょう。

そこで語られるストーリーが、自分のパートナーや友人と鑑賞できるようであれば素敵です。

物語を共有できる家族や友人がいることは、たぶん幸せなことだと思います。

物語には必ず終わりがありますね。そして人生にも必ず終わりが訪れます。

あなたはその人生のゴールをどう描くか?

それは映画監督としての、あるいは作家としての、あなたの手腕次第です。

そこには「ありうる自己像(possible selves)」がきっと投影されることでしょう。

ここで、実際映画の中で描かれた幸福な結末を探してみました。

名場面がいろいろ思い出されます。

ゴッドファーザーのドン・コルレオーネの最後は平和で輝かしかったなあ・・・。

しかし、マイケル・コルレオーネの最後は痛ましかった・・・。

なぜそう思うかというところに、私は自分の価値観が投影されているように思えます。

いろいろな映画の記憶から私がひとつ選ぶとすれば、『ブレードランナー』(1982)、THE FINAL CUT(2007)の最後に描かれるレプリカント、ロイ(ルトガー・ハウワー)が息をひきとるシーンでしょう。

ウィキペディアには「Tears in rain monologue」という項目があり、このシーンのことが詳述されています。そのモノローグを採録します。

(字幕:おれは お前ら人間には 信じられぬものを見てきた

I’ve seen things you people wouldn’t believe…

(字幕:オリオン座の近くで 燃えた宇宙船やー)

Attack ships on fire off the shoulder of Orion…

(字幕:タンホイザー・ゲートのオーロラ

I watched C-beams glitter in the dark near the Tannhäuser Gate.

(字幕:そういう思い出も やがて消える 時が来れば涙のように 雨のように・・・

All those moments will be lost in time, like tears in rain…

(字幕:そのときが来た

Time to die.

わずか42文字のモノローグ。

それはこの映画を観た世界中の人々の心に響きました。そしてそれは映画史に刻まれるモノローグとなりました。

おそらく、「生きることとは何か?」を問いかけるシーンであったからでしょう。このシーンを撮影中、見守るスタッフらも涙したという逸話が残されています。

私もたくさん語りたいところですが、ここでは控えます。

このシーンのことを今ここであなたと共有したいと思います。そこに、自分自身の「ありうる自己像(possible selves)」の何かが投影されているはずです。

どんな人生を歩みたいのか?

それは、もしかしたら自分の人生のゴールをどのようにしたいのか?を考えるところから始まるのかもしれません。

幸福なラストシーンに至るまでの人生の時間を、私たちは精一杯チカラを尽くして生きていかなくてはなりません。

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この記事を書いた人

大前 毅のアバター 大前 毅 国家資格キャリアコンサルタント
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