あなたが希望に満ちた幸福な人生を送るためには、テクノロジーの飛躍的進展によっても消滅しにくい仕事について知っておくことが重要です。
それでは、人間が「絶対優位(an absolute advantage)」を保てる仕事領域はどこにあるのでしょうか?
一緒に考えてみましょう。
人間は、ロボットや人工知能よりも優れた課題処理能力をもっています。
「創造性」「共感」「問題解決力」等がキーワードです。
人間固有の能力には二種類あって「一つは、複雑な問題解決に関わる能力」です。ここでは「専門知識、帰納的推論の能力、コミュニケーションスキル」(『LIFE SHIFT』引用:p109)が必要とされます。
もう一種類は「対人関係と状況適応の能力」(『LIFE SHIFT』引用:p110)です。
『LIFE SHIFT2』では、次のように述べられています。
「人間の脳は、問いを発し、仮説を立て、さまざまな問題に同時並行で取り組み、未来の可能性をいつも思い描く能力がきわめて高い」(『LIFE SHIFT2』引用:p25)。
最初に機械に代替されたのは「定型的でプログラム化可能な課題を実行する能力」(『LIFE SHIFT2』引用:p27)でした。それに対して機械に代替されにくいのは次の能力です。
「より人間らしい活動をおこなう能力」です。
具体的にいいますと「人と人とのやり取り、ケアと思いやりが必要な活動、マネジメントとリーダーシップ、創造とイノベーションなど」(『LIFE SHIFT2』引用:p27)の領域にある仕事です。
これからキャリアを発展させていくにあたって、人間が「絶対優位(an absolute advantage)」を保てる仕事領域を意識していくことが、あなたに求められることです。
この記事の締めくくりとして、生涯を通じて多くの変化を経験し、より多くの不確実性に直面することになる私たちに必要な心構えと覚悟について、ふれておきたいと思います。
一言でいえば、
「柔軟性をもって、将来に方向転換と再投資をおこなう覚悟」(『LIFE SHIFT』引用:p118)を持っておくことです。
『LIFE SHIFT』と『LIFE SHIFT2』に述べられている雇用の未来の姿は、いかがでしたか?
できるだけ著者の言葉でお伝えしたくて、引用がとても多くなりましたことをお詫びしたいと思います。
配膳用ロボットも、『ペッパー』くんも、今そこにある未来です。
映画『ブレードランナー』と共に育った私にとっては、未来はすでにみてきた世界でもあります。
そこで「いかに幸せに生きるか?」と自分に問いかけることが一番大切なことだと考えています。ブレードランナーのデッカードと同じように、幸せに生きる道を選択できる自分でありたいと思います。
この『LIFE SHIFT』と『LIFE SHIFT2』は、希望する「来るべき未来」を考察する機会を、きっと与えてくれるでしょう。
あなたの希望する人生、そしてあなたの未来へ。ようこそ。