100年時代の人生戦略:超長寿社会前夜に。あなたが幸せであるために

この『ライフシフト 100年時代の人生戦略』は、これからの人生設計を考える際に、是非お勧めしたい一冊です。特に30歳を前後する世代の方には特にお勧めします。

なぜならば、世界で一番平均寿命の長い日本で、今後さらに長寿化が予測されており、雇用のみならず今後の働き方におそらく極めて大きな変化が訪れるからです。

特に、よりよい人生を歩むために人生戦略を実行していくべき若い世代にとっては、自分の望むべき方向へ自らを変えつつ進んでいけるだけの時間がまだたっぷり残されています。必読の書だと思います。

キャリア面談を実施し、ブログ記事作成にご協力いただいた先崎氏(35歳)や秋月氏(31歳)にも読んでいただけたらうれしいです。

2016年に『ライフシフト 100年時代の人生戦略』が発売された頃、職場の同僚がこの本を強く薦めてくれたのが印象に残っています。私は当時、日本人の死生観からこの「人生100時代」というキーワードに違和感を覚えました。それは今でも変わりません。降って湧いたように「人生100年時代」と囃され、中には人は100年生きられると受け止める人もいたようです。希望する形で生きられるか?実はそれがこの著作のテーマなのですから。

翌2017年、日本政府は「人生100年時代構想会議」を発足させました。この年の流行語大賞に「人生100年時代」はノミネートされました。金融機関がこぞって「人生100年時代」を貯蓄や投資をすすめるキーワードに使ったことは、ある意味不幸なことでした。その翌年老後資金2000万円で社会が動揺したことを覚えている方も少なくないでしょう。

この本の本質的価値とは別に「人生100年時代」という言葉は、利益誘導に利用されたような流行語となりました。

そして2020年、世界は予測しなかった新コロナによるパンデミックに直面しました。

パンデミックは世界を変えました。リモートワーク、DXへの取組み等、働き方やビジネス環境の大きな変化の受容と共に、人と人との結びつきや健康の大切さに対して、新しい価値観が養われたように思います。この時代潮流の中で、やっと私はこの本を読む機会を得ました。

パンデミックの最中2021年に、続編とも呼べる『ライフシフト2 100年時代の行動戦略』が刊行されたのが、きっかけでした。『ライフシフト1』が刊行されて数年経過して初めてこの2冊を読んだ感想は、「この書はこれからの時代をよりよく生きるための指南書としてよく練られている」というものでした。

ここでは、『ライフシフト 100年時代の人生戦略』の冒頭「日本語版への序文」をご紹介したいと思います。

ここに期せずして、この著作の全貌が凝縮して描かれているからです。

簡単なMindMapをつくってみました。序文の構造を把握するためにご覧になってください。

出典:『ライフシフト100年時代の人生戦略』p1~p10:発行所 東洋経済新報社

幸せな国、日本』では、現在平均寿命で世界トップの日本のこれからの予測が述べられます。100歳以上の方が現在61,000人以上おり、2050年までに100万人を突破するという予測・・・。50歳未満の方であれば100年ライフを過ごす前提で人生設計を考えるべきとの主張です。当然ながら多くの変化が日本人を待ち受けます。

過去のモデルは役立たず』の項目では、長寿化時代へ適応すべきなのはまず個人で、個人の認識は変わるべきであり、新しい行動へと踏み出すべし、ということです。

変化:「若い」「老い」の概念』では、長寿化から恩恵を得るためには、人生全体を再設計しなくてはならないことが述べられています。「よい人生」とは何か?という考え方について変革が不可欠であるとも述べています。

ここで『人生に新たなステージの出現』とある個所の先を開いてみたのが次のMindMapです。

職業生活への考え方」が大きく変わろうとしています。

古い『3ステージの生き方』から、これからは『マルチステージの生き方』へと大きく変貌していくことが記されています。変貌する理由は、今とは比較にならないくらい長く働く必要が出てくるからです。

現在崩れようとしている『3ステージの生き方』は、学校(教育)⇒会社(仕事)⇒引退というパターンで、これが今後はマルチステージ化する方向にシフトしていくだろうという予測です。

これについて、次の記事でもっと詳しくみていきたいと思います。

100年時代の人生戦略:目に見えないものの価値こそ 「変身資産」

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あなたの人生を輝かしいものにするために。

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この記事を書いた人

大前 毅のアバター 大前 毅 国家資格キャリアコンサルタント
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