天使について語ります:転職は人生の転機といえる時。その時に

転職をしようとしている時は、人生の転機といえる時なのだと思います。

8年前、私は転職しなくてはならない時を過ごしていました。

応募書類を準備するために、ファミレスに行くことにしました。ひとりで集中した時間を過ごしたいと考えました。その時に遭遇した出来事を、当時の私は文章にして日記に残していました。

『週末クルマでファミレスに行った。その時駐車場で少女が倒れたママチャリとママチャリとの間に挟まれてもがいているのが見えた。クルマを止めて少女の傍に行った。小学生の低学年だろうか、ほっぺを赤く染めて倒れたママチャリを起こそうとしているが絡まって上手くいかない。「君の自転車なの?」。少女は頭をふった。「風で倒れていたから」。強風でなぎ倒されていたママチャリを、自分の自転車でもないのに、起こしてあげようとして、奮闘している少女が、この日本にはいる。いや、きっと世界中にいるのだろう』

『自分の欲得とは関係ないところで、何とかしようと頑張っている天使たちよ。「君はいい子だねぇ」「おじさんもチカラを貸そう」。一緒に沢山のなぎ倒されたママチャリを元に戻していった。一緒に、と書いたけれど、ほとんどが大人のボクのチカラだ。大人にはやすやすとできることだ。けれど、天使がそこにいなければ、ボクは倒れたママチャリを放置していたにちがいない』

天使降臨。

『君のおかげで、この世界はまだ希望に満ちていることを知る。邪悪なものに打ち勝つためには、清らかな魂に自らを洗う必要があるのだろう。損得や自分の立場の正統性を主張する人々は強風でなぎ倒された自転車置場で奮闘している少女、そうその天使に膝まづいて教えを乞うがいい。世界は見ている。これを記さなければ、ボクしか知らなかったこと。しかし、ボクを大きく動かしたこと。少女にこう告げた。「君は、本当に いい子だね」。天使は、戸惑うようにして、はにかんだ』

8年前のあの日の出来事。今思えば自分にとってかなり大変な時期でした。そんな時に、私はその一人の少女に精神的に励まされたのでした。そのことを忘れないために日記に残していたのだと思います。この世界には、このような天使が生きていること。今の苦しい世界の中で、この世界がいまだ希望に満ちていると、ボクは信じたくて。いや、信じるために、私はその文章を記したに違いありません。

倒れた自転車を、誰もみていなくても直していける人に、私もなろうと考えました。

その頃、私はキャリアカウンセラーとして駆け出しでした。職場には強風が吹いていて、バタバタ仲間たちが飛ばされていくような感じでした。そして私もまた強風に飛ばされる運命にありました。

その時、私のやっていたキャリアカウンセラーとしての仕事は、失業しているクライエントや転職をしようとしているクライエントを支えることでした。応募しても応募しても不採用となってしまうクライエントを支えて、内定がとれるまで支え続けるーそれが自分の決めた私のミッションでした。

その天使は、私に深い啓示を与えてくれたのかもしれません。

自分の身が飛ばされるような境遇にあっても、私はクライエントを支える仕事を続けようと決心したのでした。

クライエントを支える仕事を続けるために、私はがんばって転職することができました。

それからも理不尽な雇止めやひどい経験をしてきました。その度にその天使は私を守ってくれました。転職を繰り返すことによって、私はキャリアカウンセラーとして、多くのことを学ぶことができました。

強風でなぎ倒された自転車を目の前にして、私はこれからも自分事として起こす仕事を続けていくでしょう。

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この記事を書いた人

大前 毅のアバター 大前 毅 国家資格キャリアコンサルタント
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